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2026年7月8日

【登壇者インタビュー】ミミズへの愛から「地下情報産業」の創出、そして宇宙へ

【登壇者インタビュー】ミミズへの愛から「地下情報産業」の創出、そして宇宙へ
株式会社LINOA(本社:東京都新宿区、代表取締役社長CEO:立崎乃衣)は、2026年7月19日(日)に開催する「知と好奇心が交差する未来の広場 オープンキャンパス2026」において、次世代の学びと研究を牽引する3名の特別ゲストと1名のモデレーターをお招きし、スペシャルトークセッションを実施いたします。 今回は7月の本番を前に、ゲストとしてご登壇いただく遠藤颯さんへ独占インタビューを行いました。「知と好奇心の交差」というテーマのもと、日頃から好きを追求する人生の師たちの視点がどう交わり、どんな未来の可能性が見えてくるのか。当日の見どころや、遠藤さん自身の持つ熱量に迫る必読の記事となっています。

【ゲストプロフィール】

遠藤 颯(えんどう はやと)

日本各地で土壌生物の調査研究やミミズの採集を行い、ミミズの系統分類や生態の解明に取り組んでいる。2026年に株式会社MIMIZUを設立し、「ミミズで世界を変える」をビジョンに掲げ、研究成果の社会実装を推進。子どもたちへ生物学の魅力を伝える「ミミズ研究ワークショップ」なども実施し、研究・教育・地域づくりを横断した活動を展開している。リバネス奨学金第1期生。



子どもたちに生物学の魅力を伝える「ミミズ研究ワークショップ」の様子
子どもたちに生物学の魅力を伝える「ミミズ研究ワークショップ」の様子

Interviewer:本日はよろしくお願いします!遠藤さんは現在、どのような研究や活動をされているのでしょうか?


遠藤:はい。大学で高校生の時から続けている「ミミズの系統分類学(種を分ける研究)」を行う傍ら、2026年5月10日の「ミミズの日」にして株式会社MIMIZUという会社を設立しました。

会社としては「地下情報産業を発掘する」というビジョンを掲げています。火星の地表面すら簡単に観測できる現代ですが、人類の足元にある「地下1mの世界」は、今でも実際に掘ってみるしか知る方法がありません。土の中の状況をリアルタイムで観測・改善できる仕組みをミミズを通して作れないか、という仮説のもと立ち上げました。

その他にも、長野県でのミミズ養殖や、動物園の草食動物の食べカスでミミズを増やし、それを肉食動物の餌にするという資源の利活用構想など、とにかく「ミミズ関連」のあらゆる活動を手掛けています。


好きの原点と、分類学のロマン

Interviewer:そもそも、なぜそこまでミミズに興味を持ったのでしょうか?


遠藤:小さな子がアンパンマンを好きになるのと同じ感覚で、物心がついた時から僕はミミズが大好きでした(笑)。両親曰く、昔から土を掘るのが好きな少年だったそうです。

系統分類学に興味を持ったのは小学4、5年生の頃です。当時、僕にとって図鑑は「この世の全て」だったんですが、庭で捕まえたミミズが図鑑のどこにも載っていなかったんです。博物館に持っていったら「新種ですね」と言われて、小学生なりに「大発見だ!」と感動したのが一番大きなきっかけです。


Interviewer:庭先に新種が!現在、日本にはどれくらいのミミズがいるんですか?


遠藤:現在記載されているのは国内で約150種ですが、実はその半数近くが東京都から見つかっています。これは東京に新種のミミズが多いからというわけではなく、「たまたま東京にミミズの研究者がいたから」です。本来は各都道府県に同じくらいの多様性があるはずだと考えていますので、僕の頑張り次第で将来は1000種くらいになるはずです。僕自身も、山に行くたびに数えきれないほどの新種らしきミミズを見つけています。


山を訪れるたびに、新種と思われるミミズを次々と発見する遠藤さん
山を訪れるたびに、新種と思われるミミズを次々と発見する遠藤さん

研究室から社会へ。会社を立ち上げた理由

Interviewer:分類学の研究を続ける中で、なぜ「起業」という形で社会と結びつけようと思ったのでしょうか?


遠藤:はっきり言ってしまうと、分類学って「誰も喜ばせることができない研究」になりがちなんです。僕が山で新種のミミズを見つけても、喜ぶのは僕と一部のミミズ界隈だけ。薬になるような成分が見つかれば種の記載をすることで再現性を得られるので意味が出てきますが、基本的には直接的な社会の役に立ちにくい学問として安く見られがちでした。

僕自身も「自己満でやっている」という自覚はあったのですが、このままでは次世代も育たず、研究費もつかず、研究フィールド自体がなくなってしまいます。研究を続けていくためにも、しっかりと社会と接続して還元していく必要があると強く感じ、起業という道を選びました。



ミミズ × ◯◯ → 無限のFusion

Interviewer:今回のオープンキャンパスのテーマは「Fusion」ですが、ミミズと全く別の分野を掛け合わせることで、どんな新しい可能性が生まれると考えていますか?


遠藤:考えるのが大好きで色々アイデアがあるのですが、特に面白いのは以下の2つです。まず1つ目が、「ミミズ × 折り紙 = 次世代の防災インフラ」です。最近って、コンクリートで自然を押し固めるんじゃなくて、自然の機能を取り入れる防災(Eco-DRRやNBS)が注目されていますよね。実はミミズの糞(ふん)って、マクロで見ると隙間が多くて排水性が高いのに、ミクロの表面では凹凸が多くて水が入り込みやすいという、相反する「保水性」も同時に持っているんです。この矛盾した素晴らしい構造を「折り紙」の技術で模倣できたら、洪水と渇水という対極の自然災害を防ぐ新しいインフラになるんじゃないかと考えています。

そして2つ目が、「ミミズ × 宇宙 = 火星開拓と転ばないロボット」です。今後、人類が宇宙へ移住するとなったとき、現地での土壌づくりや食料生産において、分解者であるミミズの存在は絶対に欠かせません。それに、ミミズって足がないからそもそも「転ぶ」という概念がないんですよね。突風が吹くような過酷な環境下だと、二足歩行のロボットよりも、ミミズをモチーフにした絶対に転ばないロボットの方が有効だと言われていて、実はすでに開発も進んでいるんですよ。



夢はなくてもいい、好きなことに執着しよう

Interviewer:最後に、好きなことを追求したいと考えている中高生へメッセージをお願いします!


遠藤:僕は「ミミズ」という究極の縛りプレイのような人生を送っていますが(笑)、好きなことに執着して、めげずに熱意を持ってやってきたからこそ、今の充実した道が開けました。もし好きなことや興味があることがあるなら、とことん突き詰めて頑張ってほしいです。

一方で、進学の時期になると「夢を持ちなさい」と社会から迫られますが、僕は夢がなくてもいいと思っています。既存の「夢」という枠に囚われず、今置かれている立場で自分ができることをとにかく一生懸命やる。そういう生き方の方がかっこよく見える時もありますからね。


Interviewer:周囲から「なんでミミズなの?」と聞かれることも多いと思いますが、原動力は何ですか?


遠藤:毎回聞かれますが、僕も上手く答えられません(笑)。でも、野外で面白いミミズを見つけた時の、あのテンションが上がる瞬間。あの感情には何にも代えがたいものがあって、その一瞬のために研究を続けています。結局は自分のためかもしれませんが、楽しいからこそ続けられるんだと思います。


Interviewer:ありがとうございます!本日は遠藤さんのミミズに対する熱い思いや目指す社会についてお伺いでき、とても知的好奇心を揺さぶられました!本当にありがとうございました!



面白いミミズとの出会いを何より大切にする遠藤さん
面白いミミズとの出会いを何より大切にする遠藤さん


今回取材させていただいた遠藤さんはオープンキャンパスに特別ゲストとしてご登壇していただく予定です。


▼ 登壇者情報はこちらをご確認ください

https://www.linoa-lab.co.jp/news-detail/260613-opencampus2026-guest 


オープンキャンパスでは、ポスター発表やワークショップ、企業による技術展示などを通じて、分野を越えたコラボレーションを促進し、「出会い」が新たなアクションを生み出す起点となる場を創出します。また、次世代研究者や企業・研究機関との対話を通じて、最先端の技術や社会課題に触れながら、自らの興味関心を深め、未来への解像度を高める機会を提供します。


▼ イベント情報はこちらをご確認ください

https://www.linoa-lab.co.jp/news-detail/260412-opencampus2026 


イベント概要
  • 日時:2026年7月19日(日)13:00~18:00

  • 主催:株式会社LINOA

  • 共催:株式会社グローカリンク

  • 場所:センターオブガレージ(東京都墨田区横川1-16-3)

  • 対象:中学生・高校生・高等専門学校生・大学生、またはそれに相当する年齢の方

  • 参加費:無料

  • 応募方法:以下のリンクよりご応募ください

    https://forms.gle/z8cDEpv1dLeqzE7RA 

    ※オープンキャンパス内での企画実施・ポスター/ブース出展を希望される方は、同フォーム内でその旨をご記入ください。運営よりご連絡いたします。


本リリースに関するお問い合わせ

株式会社LINOA オープンキャンパス担当

お問い合わせフォーム:https://www.linoa-lab.co.jp/contact 

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