2026年7月8日
【登壇者インタビュー】AIで人間の「バイアス」を取り除く

株式会社LINOA(本社:東京都新宿区、代表取締役社長CEO:立崎乃衣)は、2026年7月19日(日)に開催する「知と好奇心が交差する未来の広場 オープンキャンパス2026」において、次世代の学びと研究を牽引する3名の特別ゲストと1名のモデレーターをお招きし、スペシャルトークセッションを実施いたします。 今回は7月の本番を前に、ゲストとしてご登壇いただく河野理愛さんへ独占インタビューを行いました。「知と好奇心の交差」というテーマのもと、日頃から好きを追求する人生の師たちの視点がどう交わり、どんな未来の可能性が見えてく るのか。当日の見どころや、河野さん自身の持つ熱量に迫る必読の記事となっています。
【ゲストプロフィール】

河野 理愛(かわの りえ)
1982年生まれ、徳島県出身。慶應義塾大学総合政策学部卒業。14歳の頃インターネットを通したコミュニティ作りをスタートさせ、その課題解決のため2001年にスポーツ科学普及に関するNPO法人を設立、代表に就任。2005年にソニー株式会社に入社し、カメラ事業を中心に経営戦略・商品企画に従事。2011年に株式会社ディー・ エヌ・エー入社、海外展開を担当。「若すぎる」「女性はちょっと」というようなアンコンシャス・バイアスに基づいた判断で、急にチャンスを失うことも経験し、2013年、”認知バイアスを取り除く”ための技術を開発するコグニティ株式会社を設立。知識表現AI分野で独自開発の特許技術CogStructureを使い、思考と行動を因数分解し、組織課題を可視化する「COG-SUITE(コグ・スイート)」を400社・7万人以上へ提供中。
Interviewer:本日はよろしくお願いいたします!まずは、河野さんが現在どのような活動をされているのか教えていただけますか?
河野:よろしくお願いします。私は13年前にコグニティ株式会社を立ち上げました。独自のAI技術を使って、人間の思考やコミュニケーションの「抜け漏れ」や「偏り(バイアス)」を検知するという事業を行っています。 現在メインとなっているのは、組織のパフォーマンスを上げるためのコミュニケーション分析です。例えば、営業担当者のお客様との会話や、上司が部下を指導するワンオンワンの録音データを分析し、成績が良いチームと低いチームで「何が違うのか」を可視化して、企業の改善に活用していただいています。

インターネット黎明期の起業と「スポーツ科学」の共通点
Interviewer:AIを使って人間のバイアスを取り除く。非常に興味深いテーマですが、この分野に取り組もうと思った原点は何だったのでしょうか?
河野:実は私、インターネットが普及し始めた10代の頃に一度起業しているんです。ネットのおかげで、年齢や住んでいる場所に関係なく、世界中の人と繋がってチャンスを得ることができました。でも、実際に直接会うと「なんだ、まだ10代の女の子か」と驚かれ、相手の思い込み(バイアス)によってチャンスを失うこともありました。 人間は技術によってチャンスを広げられる一方で、人間のバイアスによってチャンスを潰してしまうこともある。だからこそ、「技術の力で人間の思い込みを取り除きたい」と思ったのが根本的なきっかけです。
Interviewer:10代でのご経験が今の会社に繋がっているのですね!その思考を分析するアプローチは、どのようにして生まれたのですか?
河野:当時、私は運動がとても苦手で、「スポーツ科学」に強い関心を持っていました。勘や経験に頼るのではなく、「足の角度が何度だとパフォーマンスが上がるのか」と科学的に分解していくアプローチです。 実は、今やっているAIの分析もこれと全く同じなんです。「成績が良い時のコミュニケーションはどう構成されているか」を細かく分解して、パフォーマンスに寄与している要素を見つけ出す。スポーツの科学的アプローチを、ビジネスの認知や思考の分野に転用したのが私たちの技術です。
「非営利」の限界を知り、市場価値で勝負する
Interviewer:10代の頃のNPO設立の後、企業を経て今の会社を立ち上げられていますが、なぜもう一度、しかも「ビジネス」として形にしようと思ったのですか?
河野:1社目の起業は特定非営利活動法人(NPO法人))だったのですが、そこでお金を回していくことの難しさと、非営利ゆえの「甘え」や「歪み」を痛感しました。稼ぐためには相当な努力が必要ですが、お金にならない業界だと「好きなことをやっているんだから、そこまで頑張らなくてもいいじゃないか」という空気になりがちだったんです。 永続的に価値を提供し続けるには、しっかりと市場価値を作り、ビジネスとして稼げるものにしなければならない。そう強く感じたため、今回は最初から「市場価値として勝負できるもの」にしようと決めました。
Interviewer:そうだったのですね。見えない「コミュニケーション」を価値にして売る中で、これまで一番大変だったことは何でしょうか?
河野:もう、毎回毎回ハードルが高くなっていると感じるくらい、人材面や資金面など全てにおいて大変なことの連続です(笑)。 ただ、クライアント企業様に私たちの分析を導入していただくと、現場のレベルが低いのではなく、「上司の指導 内容(思い込み)が間違っていた」という事実がデータで明らかになることが多々あります。表面的な「何が違うか」ではなく、無駄な努力をなくし、頑張っている人がちゃんと成果を得られる世界を作る。その意義を信じているからこそ、日々自分の限界や弱みと向き合いながら乗り越えています。
あらゆる意思決定を「思い込み」から解放する
Interviewer:今の活動が実現すると、将来どのような世界になると思いますか?
河野:今は誰もが大量の情報にアクセスできる時代ですが、一方で「自分にとって本当に有益な情報」が分かりにくくなっています。人間の情報処理の限界が来た時、「自分の思い込みを冷静に把握した上で、必要な情報を選択し、より良い意思決定ができる世界」を作りたいです。私たちの技術は、まさにそのためにあります。
Interviewer:今回のオープンキャンパスのテーマは「Fusion」ですが、河野さんの技術が全く違う分野と掛け合わさったら、どんな面白い未来になりそうですか?
河野:私たちのAIは人間のコミュニケーションと思考を捉える汎用的な技術なので、どんな分野ともFusionできると思います。 企業向けの営業力強化やマネジメント育成だけでなく、例えば「高校生のグループディスカッション」の分析をして 、活性化する議論のファシリテーターの役割を可視化したり、「親子がの会話」を分析して、どんなビジュアルが会話を弾ませるのかを検証したりもしています。 様々な分野で「今何が起きていて、次にどうしたいのか」というギャップを数字で整理し、解決に導くことができる無限の可能性を秘めています。
興味に従って全力で学ぶことが、最大の「加速」になる
Interviewer:最後に、「自分の好きなことを追求したい」と考えている次世代の学生へ、一言アドバイスをお願いします。
河野:私は10代の頃スポーツ科学の学者になりたいと思っていましたが、ビジネスを学ぶために大学へ行き、その後理系の基礎をやり直すために再び大学に入り直しました。英語も苦手でしたが、海外展開のために必死で勉強しました。 色々な寄り道をしていますが、「自分の興味に従って学ぶこと」が、人から言われて勉強するよりも一番自分を加速させ、頑張れる原動力になります。 後になってやりたい分野が変わったとしても、その時に全力で吸収した知識や経験は必ず生きてきます。だからこそ、今興味があることに対しては、必要なことを隅々まで全力で学び尽くしてほしいと思います。
Interviewer:河野さんの経験と、技術による人間のアップデートの可能性にとてもワクワクしました!本日は貴重なお話をありがとうございました。

今回取材させていただいた河野さんはオープンキャンパスに特別ゲストとしてご登壇していただく予定です。
▼ 登壇者情報はこちらをご確認ください
https://www.linoa-lab.co.jp/news-detail/260613-opencampus2026-guest
オープンキャンパスでは、ポスター発表やワークショップ、企業による技術展示などを通じて、分野を越えたコラボレーションを促進し、「出会い」が新たなアクションを生み出す起点となる場を創出します。また、次世代研究者や企業・研究機関との対話を通じて、最先端の技術や社会課題に触れながら、自らの興味関心を深め、未来への解像度を高める機会を提供します。
▼ イベント情報はこちらをご確認ください
https://www.linoa-lab.co.jp/news-detail/260412-opencampus2026
イベント概要
日時:2026年7月19日(日)13:00~18:00
主催:株式会社LINOA
共催:株式会社グローカリンク
場所:センターオブガレージ(東京都墨田区横川1-16-3)
対象:中学生・高校生・高等専門学校生・大学生、またはそれに相当する年齢の方
参加費:無料
応募方法:以下のリンクよりご応募ください
https://forms.gle/z8cDEpv1dLeqzE7RA
※オープンキャンパス内での企画実施・ポスター/ブース出展を希望される方は、同フォーム内でその旨をご記入ください。運営よりご連絡いたします。
本リリースに関するお問い合わせ
株式会社LINOA オープンキャンパス担当
お問い合わせフォーム:https://www.linoa-lab.co.jp/contact




