2026年8月14日
【レポート】ミニチュアフードから透明標本、自作ガジェットまで。多様な「ものづくり」が交差するセッション(ADvance Campus | ランダムシンポ)

株式会社LINOA(本社:東京都新宿区、代表取締役社長CEO:立崎乃衣)が運営する次世代アントレプレナーコミュニティ「ADvance Campus」では、異なる好奇心や専門性を持つメンバーが偶発的に出会い、対話を広げる「ランダムシンポ」を定期開催しています。今回のキーワードは「ものづくり」。精巧なミニチュア制作から、魚の透明標本作成、さらには日常の課題を解決するテクノロジー工作まで、全く異なるジャンルの「つくる」行為が自然と繋がり、お互いの世界観を広げ合う知的なセッションが展開されました。
手のひらのリアルと、骨が放つ透明な美しさ
対話の口火を切ったのは、小学生のころから独学でミニチュアフードを作り続けている高校生の話題でした。パンやケーキの微妙な焼き色を絵の具で再現し、質感を追求していくという緻密な作業。文化祭での販売に向けて多くの仲間を巻き込んでいるというエピソードからは、彼女の「つくる」ことへの純粋な情熱が伝わってきました。
そこに、下水処理を専門としながらも「魚の透明標本」づくりに没頭している大学生が呼応します。魚の骨を赤や青の薬品で染め上げ、肉の部分を透明化するプロセスは、ミニチュア制作とは全く異なるアプローチです。しかし、「細部の美しさに惹かれ、時間を忘れて対象と向き合う」という点において、両者の根底には共通する偏愛がありました。食品サンプルと生き物の標本という、一見交わることがなさそうに思える二つの創作物が「造形美」として繋がり、場に不思議な共鳴が生まれます。
日常の課題を「自作」で越えるテクノロジー
対話が深まる中、全く別の角度から「ものづくり」について考える意見が発せられます。彼は、自身の歩行時に突然足の力が抜けてしまうという体調不良の謎を解明するために、自ら膝の角度を記録するガジェットを作成した高校生です。最近は、オンライン授業を受ける妹がカメラの画角に困っていることを解決するために、3Dプリンターと生成AIを駆使し、遠隔操作ができるカメラマウントを開発したそうです。
美しさを追求するアート寄りの制作から、日常の明確な課題を解決するエンジニアリングへと話題が切り替わった瞬間です。しかし、そこには断絶はなく、「自分が必要とするものを、自分の手で生み出す」という共通の核があります。CADソフトを使って即座に立体をモデリングする様子が画面越しに共有されると、専門外のメンバーたちからも感嘆の声が溢れました。
「つくる」という共通言語がもたらす化学反応
美術選択の高校生、水環境を研究する大学生、そして最新技術を駆使するエンジニア気質の高校生。それぞれが生きる領域は異なりますが、「ものづくり」という共通言語を通して対話は淀みなく進みました。
話題はそこから、企業が提供する研究開発費の獲得アイデアや、AI部でのSNSアプリ開発、さらには学校行事での「羊の毛刈り」体験というニッチな領域にまで飛び火していきました。ランダムシンポならではの偶発的な脱線を含みつつも、自身の好奇心を形にする術を持つ者同士が語り合う空間には、互いの活動をリスペクトし合い、「次はどんな面白いものを生み出そうか」と企むようなワクワクする空気が満ちていました。
【ADvance Campusとは】
ADvance Campusは、中学生から大学生までの好奇心あふれる「個」が集い、分野を越えた自由な探究活動を行う場です。
メンバーは自身の関心に基づき「アゴラ」と呼ばれるチームを組成し、専門性を追求しながら互いに知を磨き合います。
「アゴラ」とは、古代ギリシャの公共広場の名に由来し、議論・交流・創造が生まれる場を意味します。ADvance Campus内の「アゴラ」のひとつであるADvance Labでは、次世代研究者たちがそれぞれの好奇心に基づいた自主的な研究活動を支援してきました。
ADvance Campusでは、こうした「知 の結晶化」が日々生まれる、次世代型の知のコミュニティを目指しています。
▶️詳細はこちら:ADvance Campus紹介ページ
