2026年4月13日
【レポート】分身ロボットカフェDAWN ver.βを訪問しました(ADvance Campus 冬合宿 DAY 1)

株式会社LINOA(本社:東京都新宿区、代表取締役社長CEO:立崎乃衣)は、2025年12月に中高生・大学生を対象としたADvance Campus 冬合宿を実施しました。本合宿は、研究や活動に取り組む生徒たちがそれぞれの活動や興味分野の枠を越えて集い、「動きながら、つながり直す」ことを目的に企画された1泊2日のプログラムです。DAY 1は株式会社グローカリンクの協力のもと、企業や研究現場の見学を通じて、最先端の技術や研究者の思考に触れ、自身の探究を社会と結びつけて捉え直す場を企画しました。このページでは、合宿内で訪問させていただいた分身ロボットカフェDAWN ver.βでの体験をご紹介します。
ADvance Campus 冬合宿 その他のレポートはこちら
株式会社オリィ研究所は、分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」の開発・提供を手がける企業です。代表取締役所長の吉藤オリィ氏は、小中学生時代の長期不登校や療養生活の経験から、「孤独」の問題を原体験として抱えてきました。その経験を原動力に、物理的な距離や身体的制約を超えて人と人とをつなぐコミュニケーションテクノロジーの道を志します。高校時代には、世界最大級の学生科学コンテスト「Intel International Science and Engineering Fair(ISEF)」で入賞するなど早くから才能を発揮。早稲田大学在学中に「心を運ぶ分身ロボット」という構想 を具体化し、2012年に株式会社オリィ研究所を設立しました。同社は「リレーションテックで人類の孤独を解消する」をミッションに掲げ、遠隔操作型分身ロボット「OriHime」をはじめ、重度障がいなどで外出が困難な方が就労できる分身ロボットカフェDAWN ver.βの運営など、社会参加を支援する取り組みを展開しています。テクノロジーを通じて「行けない人の、行きたいを実現する」ことを目指し、新しい社会参加の形を切り拓き続けています。

オリィ氏は、昨年のADvance Campusのオープンキャンパスにご登壇くださいました。その際、実際にお話を聞く機会はありましたが、どのような活動が現場で行われているのかを体験するのは今回が初めてでした。筆者が参加したグループでは、福岡県から参加されていた「せんちゃん 」というOriHimeドライバーの方が接客を担当してくださいました。画面越しでありながら、まるで同じ空間にいる友人と話しているかのように自然で楽しい時間を過ごすことができました。実際には、せんちゃんをはじめ、障がいや難病などの理由から、社会との物理的な接点を持つことが容易ではない方々が、私たちの社会には大勢いらっしゃいます。そうした方々が社会とつながり、役割を持ち、誰かに必要とされる機会を得られる環境づくりの重要性を、今回の体験を通じて強く実感しました。
分身ロボットカフェの取り組みは、「支援される側」と「支援する側」という一方通行の関係ではなく、互いに価値を生み出す対等な関係を実現しています。ロボットが日常に溶け込み、人間の感情がより尊重されやすくなる時代において、このテクノロジーは単なる道具にとどまらず、人の尊厳や可能性を広げる媒介となり得る力を秘めていると感じました。
(文・白鳥愛麗)
【ADvance Campusとは】
ADvance Campusは、中学生から大学生までの好奇心あふれる「個」が集い、分野を越えた自由な探究活動を行う場です。
メンバーは自身の関心に基づき「アゴラ」と呼ばれるチームを組成し、専門性を追求しながら互いに知を磨き合います。
「アゴラ」とは、古代ギリシャの公共広場の名に由来し、議論・交流・創造が生まれる場を意味します。ADvance Campus内の「アゴラ」のひとつであるADvance Labでは、次世代研究者たちがそれぞれの好奇心に基づいた自主的な研究活動を支援してきました。
ADvance Campusでは、こうした「知の結晶化」が日々生まれる、次世代型の知のコミュニティを目指しています。
▶️詳細はこちら:ADvance Campus紹介ページ






