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2026年4月16日

【レポート】株式会社IDDKを訪問しました(ADvance Campus 冬合宿 DAY 1)

【レポート】株式会社IDDKを訪問しました(ADvance Campus 冬合宿 DAY 1)
株式会社LINOA(本社:東京都新宿区、代表取締役社長CEO:立崎乃衣)は、2025年12月に中高生・大学生を対象としたADvance Campus 冬合宿を実施しました。本合宿は、研究や活動に取り組む生徒たちがそれぞれの活動や興味分野の枠を越えて集い、「動きながら、つながり直す」ことを目的に企画された1泊2日のプログラムです。DAY 1は株式会社グローカリンクの協力のもと、企業や研究現場の見学を通じて、最先端の技術や研究者の思考に触れ、自身の探究を社会と結びつけて捉え直す場を企画しました。このページでは、合宿内で訪問させていただいた株式会社IDDKでの体験をご紹介します。


株式会社IDDK(本社:東京都江東区、代表取締役CEO:上野宗一郎氏)は、独自のワンチップ顕微鏡技術「MID(Micro Imaging Device)」を中核に、光学レンズを用いない革新的な顕微観察技術の開発を行っています。同社はこの技術を人工衛星に搭載し、地上から遠隔操作可能な自動バイオ実験プラットフォームを構築することで、これまで多額のコストと時間を要した宇宙空間での生命科学研究を身近なものに変えようとしています。


代表取締役CEOの上野氏は、大学時代の学生団体設立以来、「宇宙を熱くする」というビジョンのもと、研究成果を社会実装へと繋げる「作る→売る」の実践を積み重ねてこられました。その歩みは現在のIDDKの事業へと直結しており、「未知の開拓」と「技術による社会貢献」を掲げる姿勢からは、研究者と起業家、双方の顔を併せ持つ上野氏ならではの深い使命感が伝わってきました。今回、私たちはIDDKの核となる技術「MID」を間近で拝見させていただく機会がありました。MIDは、半導体上のメッシュ状センサーで対象物を直接捉えるイメージング技術です。従来の顕微鏡に不可欠だったレンズや光路を必要とせず、極めて薄型であるため、設置環境を選びません。水中から宇宙まで、場所を問わず顕微観察を可能にするこの技術は、まさに生命科学のインフラを再定義する可能性を持っています。さらに、宇宙実験の高コスト構造を打破するために開発された「MBS LAB-ZERO(Micro Bio Space Lab)」の構想にも強い印象を受けました。人工衛星を活用しながら、宇宙飛行士に依存しない低コストな実験環境を実現しようとする取り組みは、宇宙を特別な場所ではなく、研究インフラの一つへと変えようとする姿勢に、技術の社会実装を本気で見据えた意志を感じました。



将来的に「非宇宙分野の知見を、宇宙でさらに活用できるようにしたい」と展望を語る上野氏。実際に参加したメンバーからは、「地球の課題である老化や骨粗鬆症、筋力低下といった医療研究を宇宙で行うのは非常に面白いのではないか」「地上では再現不可能な現象を宇宙環境で解明することに、大きな未来を感じる」といった声が次々と上がりました。今回の訪問を通じ、私たちは「宇宙は決して遠い存在ではなく、地球の課題を解決するための地続きの実験場になり得るのだ」と確信しました。宇宙実験がより低コストで一般化し、医療や材料科学、生命科学など、あらゆる分野の研究者が当たり前のように宇宙環境を使いこなす社会。そんな未来が、すぐそこまで来ていることを予感させる訪問となりました。


(文・白鳥愛麗)



【ADvance Campusとは】

ADvance Campusは、中学生から大学生までの好奇心あふれる「個」が集い、分野を越えた自由な探究活動を行う場です。

メンバーは自身の関心に基づき「アゴラ」と呼ばれるチームを組成し、専門性を追求しながら互いに知を磨き合います。

「アゴラ」とは、古代ギリシャの公共広場の名に由来し、議論・交流・創造が生まれる場を意味します。ADvance Campus内の「アゴラ」のひとつであるADvance Labでは、次世代研究者たちがそれぞれの好奇心に基づいた自主的な研究活動を支援してきました。

ADvance Campusでは、こうした「知の結晶化」が日々生まれる、次世代型の知のコミュニティを目指しています。

▶️詳細はこちらADvance Campus紹介ページ


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